戦略

マーシャンダイスの戦略・コツ・理論値計算 その1

こんにちは。大吉マンです。
今回はマーシャンダイスの戦略を期待理論値から考察していきたいと思います。

マーシャンダイスは運の要素がかなり強いゲームですが、引き際と攻め時とを理論的に把握して、できるだけ多くの得点を獲得していきましょう。
確率論の計算です。若干数学の授業のようになってしまいます。いずれも期待値の高い行動を取ることが最善手です。面倒な人は最後のまとめだけご参照ください。

ゲームの傾向
難易度 :☆☆☆☆☆
戦略  :★☆☆☆☆
運   :★★★★★
やりとり:☆☆☆☆☆

ルールについてはこちらから参照ください:マーシャンダイスのルール説明
マーシャンダイス理論値計算その2はコチラ

※基本情報・画像はボードゲームアリーナ公式HPより

基本情報

マーシャンダイスで使用するダイスは
光線銃:2面
戦車:1面
ウシ:1面
ニワトリ:1面
ニンゲン:1面

の構成です。出現確率は
光線銃:約33%、光線銃以外:各約17%
となっています。ここから各確率を計算していきましょう。

よくあるパターン①: 最後の1個を振るべき?

マーシャンダイスでよく遭遇するパターンとして、
戦車の目と光線銃の目の数が同数で、残りのダイスが1個のパターンがあります。
この状況で、振るべきなのかどうなのかを考えましょう

戦車の目 6個 × 光線銃の目 6個 のパターン

戦車の目が既に6個出ていて、あなたはそれに対応して光線銃の目を6個選択しています。
残りのダイスはあと一つ。振るべきか考えましょう。

振らない場合:得点となるダイスはないので、必ず0点になります
得点の期待値は0

振る場合:光線銃・戦車の場合0点、ウシ・ニワトリ・ニンゲンの場合1点です。
得点の期待値は0.5

結論:必ず振る

戦車の目 5個 × 光線銃の目 5個 のパターン

少し複雑になります。戦車と光線銃の合計は10個、残りの3個の内2個は、ウシ・ニワトリ・ニンゲンのいずれかのダイスで既に確保済みということになります。確保している種類の数で、考えなければならないパターンも変わってきます。

得点となるダイスを既に1種類確保している

振らない場合:2個得点となるダイスがあって終了するので、100%の確率で2点獲得できる
得点の期待値は2

振る場合:戦車の場合は0点、光線銃は2点、ウシ・ニワトリ・ニンゲンの内、既に確保している種類の場合は2点、まだ確保していない種類の場合は3点です。
得点の期待値は2
(0×1/6+2×1/3+2×1/6+3×1/6×2)

結論:期待値的に変わらない。安全策なら振らない。攻めるなら振る

得点となるダイスを既に2種類確保している

振らない場合:2個得点となるダイスがあって終了するので、100%の確率で2点獲得できる
得点の期待値は2

振る場合:戦車の場合は0点、光線銃は2点、ウシ・ニワトリ・ニンゲンの内、既に確保している種類の場合は2点、まだ確保していない種類の場合は6点(3点+ボーナス3点)。
得点の期待値は2.33
(0×1/6+2×1/3+2×1/6×2+6×1/6)

結論:振ったほうがいい

戦車の目 4個 × 光線銃の目 4個 のパターン

ここからは5個5個とパターンが似てきます。戦車と光線銃の合計は8個、残りの5個の内4個は、ウシ・ニワトリ・ニンゲンのいずれかのダイスで既に確保済み。確保している種類の数でパターン分けします。

得点となるダイスを既に1種類確保している

振らない場合:4個得点となるダイスがあって終了するので、100%の確率で4点獲得できる
得点の期待値は4

振る場合:戦車の場合は0点、光線銃は4点、ウシ・ニワトリ・ニンゲンの内、既に確保している種類の場合は4点、まだ確保していない種類の場合は5点です。
得点の期待値は3.67
(0×1/6+4×1/3+4×1/6+5×1/6×2)

結論:振らないほうがいい

得点となるダイスを既に2種類確保している

振らない場合:4個得点となるダイスがあって終了するので、100%の確率で4点獲得できる
得点の期待値は4

振る場合:戦車の場合は0点、光線銃は4点、ウシ・ニワトリ・ニンゲンの内、既に確保している種類の場合は4点、まだ確保していない種類の場合は8点(5点+ボーナス3点)。
得点の期待値は4
(0×1/6+4×1/3+4×1/6×2+8×1/6)

結論:期待値的に変わらない。安全策なら振らない。攻めるなら振る

戦車の目 3個 × 光線銃の目 3個 のパターン

戦車と光線銃の合計は6個、残りの7個の内6個は、ウシ・ニワトリ・ニンゲンのいずれかのダイスで既に確保済み。確保している種類の数でパターン分けします。

得点となるダイスを既に1種類確保している

振らない場合:6個得点となるダイスがあって終了するので、100%の確率で6点獲得できる
得点の期待値は6

振る場合:戦車の場合は0点、光線銃は6点、ウシ・ニワトリ・ニンゲンの内、既に確保している種類の場合は6点、まだ確保していない種類の場合は7点です。
得点の期待値は5.33
(0×1/6+6×1/3+6×1/6+7×1/6×2)

結論:振らないほうがいい

得点となるダイスを既に2種類確保している

振らない場合:6個得点となるダイスがあって終了するので、100%の確率で6点獲得できる
得点の期待値は6

振る場合:戦車の場合は0点、光線銃は6点、ウシ・ニワトリ・ニンゲンの内、既に確保している種類の場合は6点、まだ確保していない種類の場合は10点(7点+ボーナス3点)。
得点の期待値は5.67
(0×1/6+6×1/3+6×1/6×2+10×1/6)

結論:振らないほうがいい

戦車の目 2個 × 光線銃の目 2個 のパターン

戦車と光線銃の合計は4個、残りの9個の内8個は、ウシ・ニワトリ・ニンゲンのいずれかのダイスで既に確保済み。確保している種類の数でパターン分けします。

得点となるダイスを既に1種類確保している

振らない場合:8個得点となるダイスがあって終了するので、100%の確率で8点獲得できる
得点の期待値は8

振る場合:戦車の場合は0点、光線銃は8点、ウシ・ニワトリ・ニンゲンの内、既に確保している種類の場合は8点、まだ確保していない種類の場合は9点です。
得点の期待値は7
(0×1/6+8×1/3+8×1/6+9×1/6×2)

結論:振らないほうがいい

得点となるダイスを既に2種類確保している

振らない場合:8個得点となるダイスがあって終了するので、100%の確率で8点獲得できる
得点の期待値は8

振る場合:戦車の場合は0点、光線銃は8点、ウシ・ニワトリ・ニンゲンの内、既に確保している種類の場合は8点、まだ確保していない種類の場合は12点(9点+ボーナス3点)。
得点の期待値は7.33
(0×1/6+8×1/3+8×1/6×2+12×1/6)

結論:振らないほうがいい

戦車の目 1個 × 光線銃の目 1個 のパターン

戦車と光線銃の合計は2個、残りの11個の内10個は、ウシ・ニワトリ・ニンゲンのいずれかのダイスで既に確保済み。確保している種類の数でパターン分けします。

得点となるダイスを既に1種類確保している

振らない場合:10個得点となるダイスがあって終了するので、100%の確率で10点獲得できる
得点の期待値は10

振る場合:戦車の場合は0点、光線銃は10点、ウシ・ニワトリ・ニンゲンの内、既に確保している種類の場合は10点、まだ確保していない種類の場合は11点です。
得点の期待値は8.67
(0×1/6+10×1/3+10×1/6+11×1/6×2)

結論:振らないほうがいい

得点となるダイスを既に2種類確保している

振らない場合:10個得点となるダイスがあって終了するので、100%の確率で10点獲得できる
得点の期待値は10

振る場合:戦車の場合は0点、光線銃は10点、ウシ・ニワトリ・ニンゲンの内、既に確保している種類の場合は10点、まだ確保していない種類の場合は14点(11点+ボーナス3点)。
得点の期待値は9
(0×1/6+10×1/3+10×1/6×2+14×1/6)

結論:振らないほうがいい

戦車の目 0個 × 光線銃の目 0個 のパターン

13個の内12個は、ウシ・ニワトリ・ニンゲンのいずれかのダイスで既に確保済み。確保している種類の数でパターン分けします。

得点となるダイスを既に1種類確保している (発生確率0.0000015%)

振らない場合:12個得点となるダイスがあって終了するので、100%の確率で12点獲得できる
得点の期待値は12

振る場合:戦車の場合は0点、光線銃は12点、ウシ・ニワトリ・ニンゲンの内、既に確保している種類の場合は12点、まだ確保していない種類の場合は13点です。
得点の期待値は10.33
(0×1/6+12×1/3+12×1/6+13×1/6×2)

結論:振らないほうがいいい

得点となるダイスを既に2種類確保している

振らない場合:12個得点となるダイスがあって終了するので、100%の確率で12点獲得できる
得点の期待値は12

振る場合:戦車の場合は0点、光線銃は12点、ウシ・ニワトリ・ニンゲンの内、既に確保している種類の場合は12点、まだ確保していない種類の場合は16点(13点+ボーナス3点)。
得点の期待値は10.67
(0×1/6+12×1/3+12×1/6×2+16×1/6)

結論:振らないほうがいい

よくあるパターン①のまとめ

以上のパターンをざっくり丸っとまとめますと、
残りのダイスが1個の場合、
・既に4点分のダイスを獲得している場合振らない。
・獲得ダイスが4点未満の場合は振る。

という点を覚えておけば、理論的には合理的な行動です。

次回は、前段階の2個残っている場合はどう判断するのかを考察していきたいと思います。
(2023/1/2 作成しました。コチラからどうぞ)

それでは。